変化までの2年

私は、洗髪はシャンプーではなく石鹸をつかってます。

それまでは市販のいろいろなシャンプーを使っていました。

だいぶん前のことですが、お金を節約したいな~という動機、そして二番目に、石鹸洗髪への興味がわいて、石鹸を使い始めたのでした。

石鹸は、洗浄だけではなく保湿の機能もあるそうで、自分に合ったオイル成分が含まれているものを選ぶのがポイントだとか。

大学の時の指導教員の先生(アフリカ研究)が、肌が弱くてどの石鹸もダメだったけれど「アフリカ滞在時に出会ったこの石鹸だけ大丈夫だった」とお話になったアレッポの石鹸のことを思い出し、それ以来、洗髪はずっとこの固形石鹸です。

1個で何カ月ももつので、すごくリーズナブルです~。


アレッポの石鹸
画像は「アレッポの石鹸ONLINE SHOP」からお借りしました。
石鹸洗髪の後は、髪を弱酸性にするためにクエン酸やお酢でのリンスが必要です。


石鹸洗髪を始めると、なんと!髪がものすごいことになりました!

ゴワゴワして、ブラッシングも大変なほど。

以前に使っていた市販のシャンプーのようなサラサラ・ツヤツヤはなくなり、とんでもない状態でした。

決して美しいとは言えない髪。

でもなぜか、不思議と市販シャンプーに戻そうとは思わず、「ゴワゴワでもまぁいいやー」と思って使い続けていました。



そうして2年ほどたったころ。

ふと気づくと、あれほどゴワゴワしてひどい状態だった髪が、すっかりサラサラになっていたのです。

全部の髪が生え変わるのに4~6年かかるとのことですが、私の場合は、自覚的に感じるのにかかった時間が2年だったのだと思います。

こんなにサラサラで健康的な髪になるとは、始めたころには思ってもなかった効果でした。

髪の変化には、シャンプーや石鹸という、外的な要因だけではなく、髪自体が入れ替わる時間が必要だったのだろうと思われます。

身体の変化には時間が必要でした。



心理療法は一般的に長い時間をかけて変化をもたらすものです。

比較的早く変化をもたらすCBT(認知行動療法)などは、認知や認識(考え方、思考パターン)へアプローチしていき、変化を自覚しやすいものです。

一方で、身体に浸み込んだパターンや、コアにあって、感情や身体様式と結びついている認知は、変化に相応の時間がかかる傾向があります。

それは、身体が変化に慣れ、その変化が新たなデフォルトの状態となるまでに、身体の生のペース、リズムがあるからです。


現実的な点では、心理療法にそんなに長く時間をかけなければならないか、というわけではないと私は考えています。

変化には時間が必要でも、心理療法としてターゲットにすることを絞り、心理療法以外のこともいろいろ取り組んだり、体験したりしながら進めていくことができます。

実際私も、心理療法で取りくむこともあれば、並行して、あるいは断続的に別のことを行って、自分自身ことをいろいろと探究してきました。

それは今も続いています。


自分の探求、自分のケアは、社会生活とは違う時間のかけかたがあるのだと思います。