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自己嫌悪と恥①

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カウンセリングを求めることになったネガティブな感情の中で、最も圧倒的で強力なのが、自己嫌悪の感情です。 私はダメな人間だ 私はたいしたことがない 私は誰にも受け入れられていない 私は生きている価値も意味もない 私の人生は真っ暗だ 自分や人生について、このように認識されている場合もありますし、意識されていない場合は、強い不安感や孤独感、強迫的な焦燥感、苛立ちや激しい怒り、空虚感などのような感情として体験されています。 このような状態は、「あ~やっちゃったなぁ、ダメだったなー」というような、ちょっとした自己嫌悪感とは全く異なっていて、 自分を乗っ取り、占領し、支配していき、自分=恥ずべき存在であるという自己観をつくっていきます。 そしてこの感情状態は、そう簡単には小さくなったり、離れてくれたりせず、ことあるごとに自分を完全に覆いつくすのです。 こんなふうに書くと、「なんて恐ろしいんだ~!」「もうお先真っ暗だー」と思われるかもしれませんが、決してそうではありません。 なぜなら、この強烈な自己嫌悪と恥の感情は、自分を痛めつけようとする別の激しい感情や体験から自分を守ろうとしてきた結果なのであり、 そして今となっては、そういう強すぎる感情が起きそうだ!という警告の役割を担っているという側面があるのです。 最初に書いた通り、この感情はとても強烈で自分と一体化しているため、カウンセリングでの「扱い」は簡単ではありません。 でも、ゆっくりでも、丁寧に、着実に進んでいくプロセスがあります。 自己嫌悪や恥の感情を引き起こした”引き金”(きっかけ)に気づくこと。 自己嫌悪や恥の感情がどんなふうに体験されているかに注目すること。 また、こんなに苦しい自己嫌悪と恥の感情がこれまで果たしてきた仕事、今も奮闘している役割を知ること。 こういう作業をカウンセリングで行います。 次回、もう少し具体的に書く予定です。

セラピー・ジャーニー ~ぴったりのセラピストに出会う旅

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アメリカやイギリスなどの英語圏では、自分にぴったり合うカウンセラー/セラピストに出会うまでを「セラピー・ジャーニー」と言うそうです。   自分にぴったり合うセラピストを探すのは、簡単ではありません。 この動画に出ている女性・サフランは、複雑性PTSD、鬱、不安障害の診断があり、初めてセラピーを受けたのは13歳。 そして現在のセラピストまでに5人と会ってきたそうです。 まさに「出会いの旅」。 最初からぴったりと合う人を見つけられるかもしれませんし、何人もの人と試してみる必要があるかもしれません。 ぴったりだと思っていても、続けるうちに変化していくかもしれません。 動画中のセラピストによると、セラピストを判断するためのポイントは3つ。 セラピストとの関係 どのようなタイプのセラピーか テーマとする問題に適しているかどうか 日本の事情を加えると、  4.支払い可能な料金かどうか、あるいは交渉可能かどうか  5.継続の頻度や間隔が、自分の希望に合っているかどうか こういうことも含まれると思います。 思い切ってためしてみたけれどイマイチだった…というのは、労力もお金も時間もかかることなので、なかなかハードな作業です。 ですが、「1回(数回)試してみよう」というお気持ちでスタートされることは、全く構いませんし、大歓迎です。 なにより大切なのは、あなたの「旅」であること、 そしてそれがよい旅になること。 ご縁があれば、しばらくお時間を共にし、 ご縁がなくても、ひとときの出会いは大切なものと思っています。