クライエントさんの権利 ~カウンセリングで問題が起きた時に
この記事では、カウンセラーが倫理的な問題を起こした場合に、クライエントさんが対処できる方法を記載します。
心理療法はクライエントさんの秘密を守るため、逆に問題が起きても表面化が難しいという構造があります。
クライエントさんのプライバシーを守ることは、クライエントさんの安全を確保する上で最も重要なことですが、そのために、セラピーの場で起きたことも秘密にされてしまう危険性がクライエントさんの側にはあります。
また、カウンセラーとクライエントという関係においては、クライエントさんは「弱い」立場にいます。
カウンセラーが倫理違反行為を行っていても、それが治療の一環ではないかと思ったり、カウンセラーの心証を悪くしたくないという遠慮が働いてしまいます。
また、被害を受けてきたクライエントさんにとっては、そのような経験の影響で、我慢すべきことだと考えてしまうこともあります。
カウンセラーの行動が倫理違反行為なのかどうかを判断するのが難しいと感じる場合もあるかもしれません。
ブログでわかりやすく説明すべきかと思いましたが、倫理は幅広く深いテーマなので、簡潔にまとめることができませんでした。
私の資格に基づく倫理のガイドラインがありますので、そちらを提示します。
- 日本臨床心理士資格認定協会「臨床心理士倫理綱領」:臨床心理士の資格に携わる団体の倫理規定です
- 一般社団法人日本臨床心理士会倫理綱領 :臨床心理士の職能団体が規定する倫理要綱です。
- 一般社団法人日本臨床心理士会「倫理ガイドライン」:上記の綱領に関するガイドラインです。
- 公認心理師法:第40条~44条が倫理規定になります。
また、下記でも相談ができます。
- 消費者相談:リンクは全国の消費生活センターを検索するウェブサイトです。
- 法テラス:各都道府県の弁護士会で法律相談があります
倫理違反は心理職の問題であり、それを訴えることができるのはクライエントさんの権利です。
ご自身の大切な時間と料金のために、被害の訴えはご自身の権利として尊重ください。