孤独がつのる12月に

12月。

クリスマスや年末年始の行事が、社会を華やかな雰囲気や忙しい空気感にする時期。

寂しさや空しさは、そんな中でより一層強く感じられます。

辛く苦しい時は、明るいもの、華やかなもの、優しいものさえ、

苦しみをより一層強く、悲しみをより一層深くさせます。


孤独は、近代が生み出した感情だそうです。

宗教や共同体からの解放によって、「個人」が生まれたこと、

自由を得たことで、「個人」として孤立することになり、

孤独はそこから必然的に生まれたという考察があります。


情報があふれ、SNSで知らない人々の様子さえ自分の世界に入りこみ、

「自分」でいるために、より多くの消費や、より強いパワーが必要となり、

人との交流でさえ、自分を価値づけるものになってしまっていて、

孤独感を埋めようとしても、その深い穴を埋めるために疲れてしまう。

今はそういう時代のように感じます。



このブログに辿り着いてくださったのは、心のどこかで深い孤独感を抱えているかもしれません。

まずは、辿り着いてくれてよかった。

そして読んでくださってありがとうございます。



私は寂しさが押し寄せるときはたいてい、自然の中へでかけます。

今の時期は、木は葉を落としていても、次の小さな芽吹きを見つけることができ、

川はただただ流れる。

鳥たちも、いつものように餌をさがし、毛づくろいをし、羽を休めていて

そういう「いつもと変わらなさ」の中にいることで、孤独感を心の箱に静かに収めていける感じになります。




誰もが孤独から逃れられない今の時代の中、自分なりの過ごしかたが、読んでくれたあなたにもありますように…。



オディロン・ルドン「仏」Odilon Redon The Buddha