声を自由に出させてあげる

今年の初めから、声を出すことを日々続けています。

話すのではありません。また、歌を歌うというのでもありません。

ただ声を出すこと。声が音になっていくこと。


最近のお気に入りはこちら。


「サレガマパダニサ」はインドの「ドレミファソラシド」です。
歌手でボーカルトレーナーのVarsha Singh Dhanoaさんに続いて、声を出していきます。
彼女の声の出し方は、ソフトで無理がなく、自然な感じ。



私は歌うことにあまり興味がなく、歌うこと、ハミングすることさえもほとんどありませんでした。
カラオケも、誘われれば行くという程度。お付き合いの範疇です。
でも歌を聴くのは好きです。気持ちよく歌っている人を見ていることや、その声を聴いていることが好きです。
なぜ歌わないのかを振り返ったとき、「音痴だ」とよくからかわれたことや、学校の音楽の授業の堅苦しさなどが、これまでたくさん積み重なっていたことに気づきました。
小さい時は、テレビを見ながら踊ったり歌ったりしていたそうです。でもどこかの段階で、歌うことも踊ることもぴったり止まりました。
自分の声も全く好きになれず。
自分の声や歌からできるだけ遠くに自分を置いてきたと思います。


私はこれまでいかに自分の声を無視し、放っておいたのかということに気づいたこと、
それが、「声」に注目することになったきっかけです。


声を出すことを続けているうちに、喉に力が入って、喉が一生懸命声を出そうとしていることに気づくようになりました。
声が出てくるのではなく、声を出そうとしていたことに。
歌にすることではなく、「歌」の通りに音を合わせようとしていたことに。
これは、私の内側から出てくる「声」そのものではない。
力んだ喉がデフォルトになってしまった私は、私の身体は、自分の声を自由に出させてあげることをすっかり忘れてしまっています。



掲載の動画のVarsha Singh Dhanoaさんの声に合わせていると、喉の力が抜けやすくなってきているのを感じます。
力みに気がついたら、喉の力を緩め、身体をほどき、身体が無理ない感じで、そこから自然と音が出てくるような感じを味わうようにしています。



声は、その人のすべてがあらわれます。
その人のリズム。思い、感情。
存在そのもの。

私はまだ、自分の声を自由に出させてあげられていないなぁと感じています。
今は、自分の「声」の存在に気づき、注目し、声の主体性を育てているところ。

これは、カウンセリングのプロセスそのものだなと思い、取り組んでいるところです。