セルフ・ケアを成功させる極意。

安心する、って難しいかもしれません。

安心の気持ちや感じを知らないならば、そもそも、それがどんなものかわからないでしょう。

何となく知っているようでも、いつもどこかに緊張感や不安があるなら、”本当の”安心感や安心の体験とは思えない。


不安や緊張感などが続くと疲れてしまいます。疲れが慢性的になると、眠れなくなったり、身体的な不調にもつながります。

本やウェブサイトには、セルフ・ケアや安心のためのハウツーがたくさんあり、具体的に示してくれています。

セルフ・コントロールのために、参考にして取り入れている方も多いのではないでしょうか。


自分のセフル・コントロールやセルフ・ケアが上手くいっているかどうかは、「良い感覚が少しでもあった」、ということを目安にするといいと思います。

また、良い感覚はなかったとしても、「前よりはマシ」という感じがあったなら、それもOKです。

そしてここが重要なのですが、その良い感覚やマシな感じがずっと続いていなくてもいいのです。


その理由。

それは、「安心感」を感じるために大切なのは、安心している状態やリラックスした状態が続いていることではなく、安心感の体験がちゃんと起きていることだからなのです。

ほんの少しであっても、たとえ一瞬であっても、自分の身体と心は、安心の感覚へと変化できている。

そしてそれに自分で気が付けている。

これはセルフ・ケアにおいてとても重要で、ほんの少しでも、ほんの一瞬でもあるならば、セルフ・ケアは上手くいっています。

自分の身体と心はちゃんと反応している。そして、自分はそれをちゃんと知っている。



逆に、やってみたセルフ・ケアなどで、良い感覚は感じられなかったし、マシにもならなかったならば、その感じを感じた時に、その方法は、ひとまず今は止めましょう!

それは自分には(今は)合っていなかっただけです。

感じられなかったことは、努力や工夫が足りないのではありません。

何よりも、「あれ?良くなってないぞ?」「あんまり変わらないぞ?」と感じていること自体が、とてもとても大切なのです。



セルフ・ケアを、こんな視点から見てほしいなと思うのは、こういう積み重ねは、自分の身体や心への信頼感を作っていくプロセスでもあるからなのです。


カウンセリングでは、クライエントさんが気が付いていることだけでなく、気が付いていなさそうなことにも目を向けるヘルプをしています。