オンラインでのカウンセリングってどうでしょう?②

以前にも書きましたが、コロナ禍以降、オンラインでのカウンセリングが一般的になりました。

そして、対面とオンラインのカウンセリングの効果などについての研究も示されてきています。

私はこれまで対面でカウンセリングを行ってきましたが、コロナ禍でカウンセリングを開業し、オンラインのみで行っています。

前回書きましたように、対面とオンラインで、実施上の違いはあるものの、カウンセリングの進み方や「効果」の点では違いがないと感じています。

私がカウンセリングで用いているAEDP™という心理療法のアプローチは、アメリカのAEDP™研究所によるものです。その研究所の教員によるトークイベント(ウェビナー)が先月あり、このテーマが挙げられました。

そこでも、オンラインという環境でも違いはないというお話が、教員からも参加者からも出されていました。

その理由の一つとして話されたことは、クライエントさんがいる場所についてでした。

クライエントさんの多くは自宅からアクセスされています。

そこは「自分の」場所。

いつもいる、慣れている空間にいることが、クライエントさんにとって安心感につながっているのではないかというお話でした。


オンライン以前は、クライエントさんはカウンセラーの場所を訪れる、というやり方でした。

そこに慣れるまでは、クライエントさんにとっては、きっと緊張感を感じながらお部屋に入っていたと思います。私自身、カウンセリングやSV(カウンセリングの指導)を受けるときは、部屋に入るまで、そして入ってから少しの間、緊張感を感じていました。

そこは「カウンセラーの場所」なので、カウンセラーの空間/世界に入っていくことに伴う緊張感があるのだと思います。


ご自宅ではなく、ネットカフェ等からアクセスされる方もおられます。

そこは自分の「場所」ではありませんが、カウンセラーの場所でもありません。

馴染んだ場所ではないですが、誰の場所でもない。

そういう安心感があるかもしれません。



オンラインならではの「場所」。それがクライエントさんにとって、カウンセリングにとって良い側面となっている可能性を、私もオンライン・カウンセリングを行う中で感じています。