難しいテーマは、一旦仮置きする

カウンセリングの中では、いろいろな出来事、記憶、人との関係、自分自身などについて語っていくことがあります。

そうやって話しながら、そこに心の中の深いテーマが浮かび上がってきたり、あるいは、そのテーマに近づいていったりするような感じが出てきます。

そのテーマは、話題の「入口」となっていた現在の問題や苦しみの根底にあるような、あるいは、中心にあるようなもので、それを掘り下げていくことは、改善、解決、解放などにつながりそうです。


ですがそれに向き合うのは、かなり負担感があるものです。

なぜなら、そのテーマが生まれて、そのまま今まで存在してきたのは、改善や解決などがそもそも難しすぎたり、大きすぎたりしたから。

改善や解決は難しすぎたから、避けたり蓋したりしてきたわけですから、今さら向き合うのかと思うと、負担感や拒否感が出るのは自然なことでしょう。


きっと向き合ったり、深めたりしたほうがいいのはわかっている。

それがテーマだし、問題なのだともわかっている。

でも今それはやりたくない。

今なんとか均衡を保っているのだから、そのまま置いておきたい…。



もう見えてしまっている、自分でもわかっている、あの「テーマ/問題」は、一旦どこかへ置いておくんだ…

今じゃない…

そう思うならば、その「テーマ」を箱に詰めて蓋をして、一旦置いておきましょう。

カウンセリングでは、私もそのイメージ作業を一緒にします。



あそこに置いてある、

誰も知らない、大きい、重い、でも大事な「テーマ」。

セラピストは、クライエントさんがそうやって仮置きした、その作業の立会人です。

一緒に作業すれば、もう一人ではないのです。